【埼玉県】秩父市の雲海

2017年11月11日埼玉県の秘密

毎年11月は埼玉県秩父市で雲海が見られるベストシーズンです。

【雲海といえば山岳地帯?】

雲海といえば、下の画像のように
「山岳地帯で発生し、それを見る為にさらに高い山に登らないと見られない」というイメージがあります。

実際、雲海を見るには、発生する気象条件と観測ポイントの2点を抑えないといけません。

【観測できる気象・地理条件】

・空気がその限界まで水蒸気を含むこと
空気は温度によって含むことのできる水蒸気量が決まっています(飽和水蒸気量)

・その空気が放射冷却によって急に冷やされると飽和水蒸気量が下がります。
そして水蒸気は水滴となって雲となります。

・放射冷却により地面の温度は上空に移動します。
上空の温度が地表近くより上がることで雲はひくく押さえられます。

・さらに盆地のような雲が広がらないような形状の地理が必要です

具体的には
雨が降ったあとの翌日の未明から朝によく晴れて
十分に冷え込めば雲海が見られる可能性が高い
ということです。

山岳地帯ならば夏でもこのような条件は整うでしょうが
関東近辺ではなかなかそうはいきません。

秋も深まって朝晩の冷え込みを覚えるようになる11月頃・・・

雨を降らせた寒冷前線が東に抜けて
移動性高気圧が西から張り出してくる天気図
これなら放射冷却も起こり雲海出現条件は満たされることになります。

大陸から高気圧が張り出してくる、西高東低の冬型になった場合は
季節風が強いので雲海は期待できません。

あとは雲が溜まることのできる盆地、
そしてそれを見下ろせる山があればいいわけです。

さらにいえば、その山まで道路が完備されている、
東京からお手軽に行けるところならばなお最高です。

その絶好の場所が埼玉県秩父市なのです。

【出かけてみましょう】

秩父市は東京からクルマで1~2時間の距離です。

前述(青文字)の雲海発生の気象条件を前日に自ら確認した後で
普段よりちょっと早く寝ます。

そして当日、早起きしてクルマで出かければ
日の出(11月はだいたい6時前後)から一時間後ぐらいまでには到着できます。
(気温が上がると雲海が消えてしまいます)

11月の雲海発生率は2015年46.6%、2016年56.6%です

秩父ではわたしのようにめんどくさがりの人でも
雲海を手軽に見ることができるのです。

では実際に出かけてみましょう

目指す雲海鑑賞ポイントは秩父ミューズパークの展望台です
秩父市を見下ろせるこの公園は絶好の雲海鑑賞ポイントです。


秩父市内の地図です。
国道299号線を使った場合は赤線のルートで到着します。

出発したのは2016年11月20日(日)です

前日の11月19日は夜に寒冷前線が通過して雨がパラパラと降ったのです。
そして20日は晴れの予報でした。
絶好の雲海出現気象条件です。

朝5時、川越あたりを通過しましたがすでに霧が酷い状況です。
県西部地区には濃霧注意報が出ていたかもしれません。


秩父市に入るころには夜明け間近でした。
有名なハープ橋を通過しています。
濃霧、とまではいきませんがスゴイ霧です。


ミューズパークの展望台付近には多くの人がいました。
左手にあるのは駐車場です。
駐車場のすぐ真上にあるのがエライところですね。
(わたし的にはこれが一番ポイント高いです)

路上にも何台か駐車していました。

では振り返って雲海を見てみましょう。

トップ画のようなダイナミックな雲海というわけにはいきませんが
女性的な、まるで凪のように揺蕩う雲海です。

右手の高い山は武甲山です。

このミューズパークに上がる山道の中腹の辺りからは
雲海からハープ橋の巨大な橋脚が現れる光景も見られます。
この光景を見ようとする人たちが
たぶん大勢いらっしゃるのでそのポイントはわかると思います。


ND16フィルターを装着して撮影してます。
こちらのほうが他では観られない秩父雲海特有の幻想的な光景ですね。

さて、ここまで来るとだいたい察しがつくと思うのですが、秩父市の雲海は”雲の海”というより”濃霧の海”、と表現するのが正解のような気がします。

しかしこれだけの光景を首都圏の人たちが、綿密な計画や装備(厳冬用の防寒対策)なしに気軽に楽しめるという点で、秩父市雲海は唯一のものだと思います。

【晩秋の秩父の楽しみ方】

11月は秩父は紅葉の時期です。


雲海を見て、ちょっと紅葉狩りをして、ホルモンや蕎麦、その他秩父グルメで早めの昼食を頂きます。
そして、上の地図の丸印で囲ったR299とR140の交差点の渋滞が酷くならないまえに帰宅の途に付く。
これがこの時期の正しい秩父の楽しみ方と申せましょう。
(などと観光パンフレットのような終わり方にしましたw)

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