【レビュー&作例】Super Takumar 55mm F1.8 と K&F conceptマウントアダプター
前回からの続きです
【オールドレンズ購入注意点】
なにしろ製造されてから年月の経っている古いレンズです
撮影時の映像に影響を及ぼす因子も増えてきています。
次の5点がその因子となります
- チリ・ホコリ
- キズ
- カビ
- クモリ
- バルサム切れ
3ですが、レンズにはカビが発生します。
ネットで検索すると、カビが発生したレンズの画像がたくさん出てきます。
糸状のモノが網を張ったような感じに広がってたりします。
光学に影響は及ぼすだろうなぁとは容易に想像できます。
4の”クモリ”はレンズ自体のヨゴレ、劣化です。
イメージ的には台所の食器戸棚のガラスが汚れて白くなっちゃった状態です。
5は、レンズを接着させている樹脂(バルサム)の経年劣化だそうです。
形の異なったレンズを組み合わせて、接着剤で接着して仕上げたものがレンズです。
その接着剤である樹脂の経年劣化が、映像に影響を及ぼすのです。
レンズの変色やレンズ内に”剥げ”がみられるようです。
ただ、これらの因子がレンズに存在しても、それが撮影にどのくらい影響を及ぼすのかは、実際に撮ってみないとわかりません。
むしろ、多少クモリやカビがたくさんあったほうが、オールドレンズらしい画像が得られるということも無きにしもあらずです。
私の場合、「レトロ&ビンテージな画像(=現代の映像基準と比較して”変”な画像)が欲しい」という目的だったので、あまり神経質になることもなく購入することにしました。(狙っていたレンズがとても安いということもあってw)
それでも少しでもこうしたリスクを減らしたいのならば、
- オールドレンズを扱う専門店で購入する
- ネットオークションからの購入では出品者の情報・評判で判断する
とイイかもです。
この運試し的なところもオールドレンズの楽しみなのかもしれません。(^m^;)
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【Super Takumar 55mm F1.8】
私は購入したのはSuper Takumar 55mm F1.8です。
ネットの記事で、このレンズがオールドレンズ初心者用として勧められることが多いのは、個体数が多い(それだけ売れたレンズ)・安価である点にあります。
多少なりともリスクのある商品を購入するとき、その価格が安いことはとても重要ですw
実際、私は3000円で落札できました。
タクマーレンズには
- Takumar
- Auto Takumar
- Super Takumar
- Super Multi Coated Takumar(SMC Takumar)
と、初号機Takumarから改良を重ねて計4種類あります。
オールドレンズとして多く出回っているのが、今回落札したSuper Takumar 55mm F1.8です。
60年代中期から70年代にかけて製造されました。
下の画像は届いたタクマーレンズにアダプターを付けた状態です。
写真には写っていませんが、ケンコーのレンズフィルターもついていました
レンズの状態ですが、外観もレンズの内部もキレイだと思いました。
重箱の隅をつつけば何かしらあるのでしょうが、少なくともカビ・クモリ・バルサム切れは無いようです。
ASAHI PENTAXのロゴが入った金属製のレンズキャップがとてもいいです。
レンズキャップの価値のほうが高いような気すらします。
無くさないように汎用のレンズキャップを用意しましたw
オリンパスE-P5につけてみました。
都会的で、でも少し古めかしい感じもあってとてもカッコいいです。
レンズ側にも色々数字が刻んであるのはイイですねw
[K&F conceptのマウントアダプターレビュー]
マウントアダプターですが、レンズ側、マウント側とも問題なさそうです。
純正レンズをマウントに装着したときの回し心地(?)と比べると、ちょっと軽い、というか滑らかすぎるかなという感じでした。
最初は気になっていたオレンジ系色の装飾も、慣れればカッコいいです。
あとアダプター自体重いです。
レンズ+マウントアダプターの重量が300gを軽く超えてしまいます。
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【作例】
すべて絞り開放のF1.8です。
マイクロフォーサーズマウントなので画角は35mm換算110mmの中望遠レンズとなります。
iso200,1/2500s,
iso200,1/1000s,
iso200,1/1250s
iso200,1/1000s
普通によく撮れてますw
Takumarレンズは、
- 全体的にコントラストが低めで、
- フォーカス面の解像度は高く、
- 前後はよくボケるという、
優れたオールドレンズでした(^m^;)
[TakumarとZUIKOの解像感比較]
優れたオールドレンズでした、で終わってはネタ的に足りないです。
そこでタクマーレンズとズイコーレンズとの比較をむりやりしてみました。
似たような画角の、同じ被写体の画像があったので並べてみます。
どちらも無加工です。
ただ、takumarはE-P5、ZUIKOはG9proで撮影してます。
なのでほんと、解像感だけ見てください(^m^;)
Takumar 55mm F1.8 F1.8, 1/2000s, iso200 露出+1
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 F5.6, 1/250s, iso200 露出±0
ZUIKOのほうはF5.6と絞っていることもあるのでしょうが、抜けがいいというか、くっきりすっきりしているように思います。
一方Takumarの画像は
- 赤みが強め?の暖色系
- コントラストが低く柔らかい雰囲気
さらに
- 背景が多く写っている
- プラシーボ効果もあるでしょう
ということで、私的に好みの画像になっています。
言葉で表現することができませんが、なんかちょっと違う雰囲気があることは確かなようです。
ED 75mmの画像も弄くれば、同じような画像になるかも、なのですが・・・
【まとめ】
E-P5のマニュアルフォーカスアシスト(ピーキング機能)は、オールドレンズを使用したときは効きません。
最初は戸惑いました。
しかし慣れてくると、104万ドットの高精細な液晶画面のおかげで、マニュアルフォーカスでも十分フォーカスできるように、しかも早くフォーカスできるようになりました。
E-P5のピーキング機能はカメラの物理ボタンに割り当てないと動かないということがわかりました。
AFアシストでピーキングを”ON”に設定、ピーキングするときにそのボタンを押す、ということです。
MFと連動すると勘違いしていました。
ピーキングの色は白・黒が選べます。
私は黒のほうが見やすかったです。
こうなるとタクマーレンズの超コスパが際立ってきます。
デザイン・画像・価格ともに大満足です。
ただ、Takumarの特徴ともいえる逆光でのフレアやゴーストの入った写真はまだ撮れていません。
早く撮ってみたいなぁと、撮り方をネットで見ていたところ、とても気になる点を発見してしまいました。
次に続きます。
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