【DTM】Surf’s Up【BrianWilson】

2020年2月5日音楽系ブライアン・ウィルソン研究

【波が立つ!!】

ブライアン・ウィルソンの「Surf’s Up」という曲を知ったのはYoutubeの動画です。
ヴィンテージ調の画面で、ブライアンがピアノの弾き語りをしている動画です。
後にその動画が、CBSテレビのドキュメンタリー番組の一部であることを知りました。

その時の曲の印象はとてもクラシカルという感じです。
まるでバッハみたいでした。

その後、流出音源や
1972年にリリースされたアルバム「Surf’s Up」に収められた音源に触れることになります。
色々な音がオーバーダビングされていてクラシカルな印象は後退しました。
それでもとても興味深い曲であり続けたのです。

【3部構成】

イントロはありません。
全く異なったメロディー&フレーズからなる3部構成の作品です。
クラシック音楽のような
存在する第一楽章、第2楽章、第3楽章
を連続させて一つの作品に仕上げたという感じです。
それがよりクラシカル感を増幅させます。

これもテープの切り貼りによる作曲の成果でしょう。
第一楽章ではドラムスがリズムをとっていますが、その後全く出てきません。
断片的な曲を継ぎ接ぎしたからなのでしょう。

耳コピして、DAWソフトのStudio One 3で仕上げた音源を上げておきます。
第三楽章の部分はわたしの適当なアレンジです(^m^;)
コードは一部違うところもあるかもです。

第三楽章は、
「Child is Father Of The Man」という曲からの流用であるとする説もあるようです。
たぶん流用はスキャット部分だけでしょう。
コード進行も違うみたいですし。
最終ミックス時に、遊び心でオーバダブしたのではないかと思います。

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【Van Dyke Parks】

メロディーも難解なのですが、歌詞はさらにわけがわかりません。
和訳をネットでいくつかみましたが解釈がバラバラです。
みなさん苦労しているなぁという感想です。

作詞を担当したのはヴァン・ダイク・パークスという人です。

歌詞をメロディーにキレイに載せることを重要視して、さらに語呂合わせ的な手法で歌詞を書き上げただけ。
特に意味は無いのかもしれません。

歌詞に意味を求めたビーチボーイズの他のメンバー、とくにマイク・ラブとの衝突は当然といえましょう。

歌詞の問題も「Smile」アルバムの頓挫の一因です。

ただ、「Surf’s Up」の場合、ruins domino  を受けて 最後のSurf’s upです。
ドミノが壊れそして波が立つ
崩壊と再生の歌なのかも、と思わせます。

ヴァン・ダイクは
70年代にもブライアンと「Sail on Sailor」を共作。
ヴォーカルにもっとワイルド感が出せれば、そして、ヘビーなエレキギターをフィーチャーできれば、かなりヒットしたんじゃないかと思わせる佳曲です。

さらに日本のロックバンド「はっぴぃえんど」と
「さよならアメリカ、さよならニッポン」を共作しています。

【まとめ】

Surf’s Upは冷静な耳で聞けばある意味珍曲ともいえる作品です。
サビも無いし、歌詞もさっぱりわかりません。

しかし新しいファンからすれば、これ以上の名曲はないと思われます。
なにしろ40~50年間もの長い間、ビーチボーイズとブライアン・ウィルソンの伝説を繋いできた曲なのですから。

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