ブライアンのプロダクション ベースライン

2019年1月16日音楽系ブライアン・ウィルソン研究

【ポール・マッカートニー語る】

1988年、EMIレコードからThe Beatlesの
「パスト・マスターズVol1」 「パスト・マスターズVol2」
の編成を任されたマーク・ルウィソーンが
自らの著作『BEATLES Recording Session』の中で
ポール・マッカートニーへのインタビューを載せています。



そのインタビューでポールはブライアン・ウィルソンのことについて
少しだけ触れています。

“Paperback Writer"はリード・ベースという感じでした
ポール
「うん。ブライアン・ウィルソンの多大な影響を受けてね。
彼は別にベース・マンとして人気があったわけじゃないから、
妙な話なんだけど。
~中略~
基調がCの曲だったら、
ベースはCの音から始めるのが普通なのに、
彼はGから入るんだ。音の置き方が人と違うのさ。
それでも調子っぱずれにはならないし、
まったく新しい世界が拓ける」

ビーチボーイズのアルバム『Pet sounds』についての評です。
「まったく新しい世界」とは
ブライアンのプロダクション1で触れた
アルバム全体に漂う浮遊感のことでしょうか。

【滑らかなベースライン】

聴いてみてまず思うのは
とにかくベース音の”繋ぎ”を最重要視して作曲しているなぁ
という印象です。
隣の音へ上昇するか下降するかという
繋ぎです
小節間で2~3音飛ばすという繋ぎ方はありません

それから絶妙すぎる和音の使い方していますね。

ポールが指摘している通り、
この曲では
出だしはDなのにベース音はA(ラ)で始まっています。
これも、リピート前の最後のベース音がG(ソ)なので
ソ~~ラ~~と隣の音に繋いだだけ!
ということなのかもしれません。

「God only knows」は比較的素直なベースラインといえます。
アルバム『Pet Sounds』には
ベースラインもそうですが
現代ではなかなかお目にかかれない展開をみせる曲が多いです。

次はレコードではA面の第三曲目「That’s Not Me」を見てみます。

続く

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