Ave Verum Corpus K618  -その1ー

2017年12月20日音楽系

【晩年のモーツァルト】

天才と称されるモーツァルトです。

その天才にもスランプはありました。

晩年のモーツァルトが経済的に困窮していた、というのはよく知られています。
わたしは、その頃のモーツァルトは、作品の”アイディア”にも困窮していた、スランプ状態だったように思います。

モーツァルトは35歳で没します。

その少し前、33、34歳の作品で、メロディーがスッと出てくるのは、「クラリネット五重奏曲
有名なオペラは「コジ・ファン・トゥッテ」ぐらいです。

弦楽四重奏曲、五重奏曲に素晴らしい、玄人を唸らせる作品は誕生しています。
しかし、モーツァルトの代名詞でもあるピアノ協奏曲は一曲もありません。

わたしが、その頃のウィーンの、ごく平凡な音楽好きの一市民だとしたら、すっかり影が薄くなってしまった作曲、音楽家、という印象を持つかもしれません。

 

【モーツァルト最後の年】

モーツァルトの才能は最後の年(1791年)、持ち直します。

91年になって、収入の糸口すらなくなったモーツァルトは、いくつもの舞曲、リート、コントルダンス曲を制作しています。

モーツァルトからすれば、いずれも”軽い”仕事です。
上半期は舞曲作家モーツァルトになっています。

この「どんな仕事でも受ける」という境地が、スランプ脱出のきっかけとなったのかもしれません。

その後、

ジングシュピール「魔笛」
クラリネット協奏曲
レクィエム

と、素晴らしい作品が生まれます。

この最後の年、前述3作品に加え、

ピアノ協奏曲27番
リート「春への憧れ」

と、わたしの好きな作品が生まれていて、モーツァルトの復活の年といえます。
非常に短い復活となってしまったのですが・・・

そしてわたしが大好きな「アヴェ・ヴェルム・コルプス」もこの年に制作されました。

 
ーその2ーへ続きます。

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